天保の書、防長風土注進案の植物について調べています
今回も、深川村の植物の続きです
1 狐の前垂 きつねのまえだれ ひかげのかずら
きつねのまえだれとは、山口県の地方名で、厚狭では、さるのくびまきといったようです(山口県植物誌)
ヒカゲノカズラは、黄色い粉のような胞子が出ます 江戸時代、秋芳の産物の「金粉草」は、ヒカゲノカズラのことではないかと思っていますが、全くの予想です 金箔を集めたり火薬をつめたりするのに、植物の粉を使ったとか
2 紫羅傘 いちはつ
「いちはつ」とルビがついています 注進案には、こうしてルビがついていることがあるので、昔の植物のことを知るのにとても役に立ちます 村田清風先生は、すごいなと思います
3 たで マタデ ホンタデ ヤナギタデ
4 いぬたで
5 龍葵 いぬほうづき イヌホウズキ
6 鬼灯 おにび ほおずき
7 いちご 木いちご クサイチゴ
江戸時代のいちごは、木いちご、クサイチゴを指すようです
8 ばしょう
バナナのような実がなります
9 防風 ぼうふう
ぼうふうは、薬用として栽培されていたようです
10 薄荷 はっか
ハッカは、溝でよく見かけたように思いますが、最近お目にかかっていません オランダハッカは繁殖力が強く、庭に植えると、大変なことになるようです