天保の書、防長風土注進案、深川村、草類の一部です
浮草(うきくさ)、河骨(こうほね)、△(オニ)、菰(まこも)と、あります △は、くさかんむりの下に、麥(麦)の字があります オニとルビがついていますが、新漢語林など、漢和辞典に、この字がありません ずっと、悩んでいました
水草が並んでいるので、字形の似ている「菱」を、柏書房、異体字辞典で引いてみました ありました △の字は、菱の俗字でした
次は、オニです 保育社の図鑑に、ヒシ、オニビシ、メビシ、ヒメビシがあり、実の図もありました △の草は、オニビシということが分かりました
さっそく、深川緑ケ丘のため池に、菱ヒシを探しに行きました
「かわる溜池」といって、上下2つに分かれています
ヒシの実が浮いていました でも、網が届きません 網に紐をつけて、投げてみました
うまく、網にひっかかりました
角が2つあります 牛の顔のようです
角の先に、刺がありました これで、網にかかってくれたのです ラッキーでした
図鑑で、実を調べると、角が2つで、このため池のものは、ヒシでした
江戸時代はじめの地図にも、ため池がのっています(長門市史)
注進案には、ここの溜池のことが書かれていました 「帰る堤」が、今の「かわる溜池」のことだと思います
深川には、オニビシがあるということなので、ほかの溜池を探してみなくては