金子みすゞさんの詩の中に、かんざしになった植物のことが、いくつか出てきます
JULA出版局・金子みすゞ全集から、私なりに、ひろってみました
その1 「魚賣(う)りの小母さんに」
魚賣(う)りの小母さんの髪で、山のさくらが、かんざしになりました
その2 「山ざくら」
自分の髪で、山ざくらが、かんざしになりました
春、山ざくらをかんざしにしたようです
その3 「生きたかんざし」
漁師の子の髪で、ダリヤが、かんざしになったのは、夏の暑い日のことでしょうか
その4 「小さなお墓」
おじいさんのお墓の上で、百日紅が(さるすべり)が、かんざしになりました お盆のころでしょうか
その5 「時のお爺(じい)さん」
石やラムネの玉といっしょに、銀の芒(のぎ)のかんざし草を、大切に持っていたようです
その6 「芝草」
「かんざし草」という名の草があるようです 銀の芒のものと同じものかも知れませんが、よく分かりません
みすゞさんは、「草の名」で、~人の知らない草の名を、私はいくつも知ってるの。それは、私がつけたのよ、好きな草には好きな名を。~ このかんざし草は、みすゞさんが名付けたものかも知れません
萩・見島で、「かんざしぐさ」と呼ばれているものがあります オヒシバです(山口県植物誌)
オヒシバの穂は、銀色に見えることがあります でも、実がこぼれると思うので、いつまでも、とっておけるかは、分かりません
みすゞさんの詩には、たくさんの植物が出てきます 小さいころから、植物に親しんでいたことが分かります