金子みすゞさんの詩「かんざし」に、~誰がみつけよ、あのかんざしの花のおくびがもげていることを。晝間も暗い隅っこだし、金銀草は茂ってゐるし・・・・・・。~(JULA出版局金子みすゞ全集Ⅰ)と、「金銀草」のことが書かれています
金銀草のことを調べてみました
草木名彙辞典(木村陽二郎)に、ゆきのした(雪下)、別名金銀草(きんぎんそう)とあります こまくさ(駒草)も金銀草とありますが、これは高山植物なので、長門で茂るほど育つとは思えません
山口県植物誌には、ユキノシタの方言名、きんぎんそう 各地、きんぎんす 大島 とあります
天保の書防長風土注進案(先・前大津)深川村、渋木村、草類の項に、金銀草があります 別名「金銀花」の「忍冬」(スイカズラのこと)については、三隅村、深川村、渋木村、日置下村、蔵小田村、角山村、久富村、新別名村、河原村、井上村、向津具村とほとんどのところで記載されています
金銀草とは、ユキノシタ(雪下)のことのようです
ユキノシタは、山川沿い湿ったところに自生しますが、民家の石垣でよく見られます 山道を歩くと、少し似ているチャルメルソウを見ることもできます
花はおもしろい形をしています
果実はチャルメラに似ているから、この名がついたようです